著名人の書影を目の当たりにできることの幸福感。
概要
第59期(平成21年度)王将戦七番勝負の第4局は、羽生善治王将と久保利明棋王(称号はいずれも対局当時)との組合せにより、松江市の宿泊施設「ホテル一畑」において指されています。
その対局を記念した揮毫も、冒頭の写真の通りに制作されております。対局からすでに10年以上が経過しておりますが、約半年にわたる改装休業を挟んでからも、ホテル館内にて大切に展示されています。撮影当時(改装前)は1階のロビーラウンジ付近にありましたが、現在は2階の連絡通路の入口(宴会場側)すぐそばにあります。
滅多に見ることのできない「封じ手」も
将棋ファンの皆さんならご存じの通り、王将戦七番勝負は2日制の対局なので、封じ手も行われています。このときの書面も、上の写真の通り、きちんと同封されているんですね。
「封じ手」と言うと、将棋の対局を熱心に見ているのでもない限り、ほとんど目にすることもなければ聞くことすらない代物と思います。この書面を間近で見られるというのも、滅多にない機会ではないでしょうか。特に将棋ファンの方々にとっては是非とも目に留めたい一枚ではありますね。
ただし場所が場所なので、近隣の宴会場が使用されている場合は特に、長居はしない方が賢明かと思います。
私見
将棋の対局(それもタイトルを懸けた1局)は近辺ではなかなか行われないであろう、とホテル一畑側が受け止めたことは想像に難くありません(おそらく地元の将棋ファンの要望もあったことでしょうが)。それも、まだまだ凄まじい活躍を見せていた羽生善治氏の来訪ということもあり、将棋ファンならずとも、対局当時の盛り上がりは凄かったことと思われます。
そのため、このような機会を貴重なものとして、現在も保管してくださっているのでしょう。今も綺麗な状態で見ることができますので、相当な手入れがなされていることが伺えます。
いずれにせよ、当時の記録を今でも目の当たりにできるのは、ホテル一畑のありがたいご配慮の賜物と言えます。私としても、大変頭の下がる思いです。
【余談】対局結果などについて
当該の対局自体は久保棋王が74手をもって制しております。また、この七番勝負自体も、久保棋王が4対2で羽生王将を下しており、羽生善治氏は王将位を失うこととなりました。
施設情報
公式情報
島根県松江市の宿泊施設「ホテル一畑」の詳しい情報は以下よりどうぞ。
地図情報(Google Map)
「ホテル一畑」周辺の地図情報は以下よりご覧いただけます。