寄せ書きについて
島根県奥出雲町にあります「道の駅 奥出雲おろちループ」において、上の写真にあるような寄書きが掲示されていました。「私たちは木次線を応援しています!」という惹句の周りに、皆様方が思い思いのメッセージをお書きになっていたようです。
JR木次線は存亡の危機に瀕していると言っても過言ではありません。当該路線を走る観光列車「奥出雲おろち号」の運行が2023年を最後に終了することが決まっていることに加え、木次線も含めた赤字路線の近年の概況が今月(2022年4月)になって公表されてしまいました(以下の「参考資料」参照)。これらの事情から、廃線の機運が徐々に高まってゆく可能性は決して少なくないと言えるでしょう。
それでも、書き込まれた数々のメッセージから察するに、開業当初より、地元の方々にとって貴重な支えであったことも疑いようがありません(旧三江線も同じ立ち位置であったと思われます)。三段式スイッチバックを始めとして、開業に向けての努力の跡が感じられる部分もあります。これらを鑑みることなく、学ぶべきところを学ぼうとせず、ただ単に廃線として終わりとするには実にもったいないです。
ともあれ、JR木次線を存続させるにしても廃線とするにしても、沿線にお住まいの方々とJR西日本の双方にとって納得のゆく方向に事が運ぶと良いですね。そして、写真の寄書きにあるような声の数々も、何らかの形で活かされることを望むばかりでございます。