一畑グループの宿泊施設が同時に休業、いよいよもって事態の深刻さが身近に感じられるように。
概要
一畑グループの運営している2箇所のホテルについて、本日をもって営業を一時取りやめることが、先日発表されている。今回、一時休業となったのは「ホテル一畑」と「ツインリーブスホテル出雲」。
当社では、政府による新型コロナウイルスの感染拡大に対応する緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大された事を受け、感染拡大を防止する観点から、ホテル一畑とツインリーブスホテル出雲を以下の通り臨時休館することといたしました。
皆様方にはご不便とご迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。〖ホテル一畑〗
臨時休館開始日時:2020年4月22日(水) 11:00より
営業再開日時:2020年5月11日(月) 11:30より〖ツインリーブスホテル出雲〗
引用元:https://www.ichibata.co.jp/hotel/facilities/2020/04/post-49.html
臨時休館開始日時:2020年4月22日(水) 10:00より
営業再開日時:2020年5月11日(月) 11:00より
上記文章のように、営業再開は来月11日の予定となっているが、今後の状況によっては、さらに延長となる可能性もある。
なお、休業時間中に宿泊予約していた方向けの案内は今のところ公表されてはいないが、あらかじめ案内されているものと思われる。
所感
ホテル一畑もツインリーブスホテル出雲も、交通の便の良いところにあって利用しやすいし、居心地もなかなかのものである。何より、両者ともに目立つ施設であることに間違いはない。それだけに、今回の同時休業というのは、昨今の新型コロナウィルス(COVID-19)の影響の凄まじさを物語っているように思う。
島根県各地の飲食店が、営業休止なり提供方法の変更なり、苦渋の決断を迫られてきている。そんな中、この件によって、宿泊施設についても、このようなことが今後相次いで起こってくることは間違いない。大きな地元企業である一畑グループが先陣を切ってくれたことによる波及効果は、おそらく大きなものであることだろう。
今後、COVID-19による事態がどうなるかは未だに不透明ではあるものの、今回のこの決定には拍手を贈りたいところだ。
参考:出雲大社神門通りの「竹野屋旅館」は既に休業中
上で一畑グループのことを「先陣を切った」と書いたが、実は、出雲市ではもっと早くに休業に踏み切った宿泊施設がある。出雲大社神門通りにある老舗旅館「竹野屋旅館」だ。
平素より竹野屋旅館をご愛顧賜り厚く御礼申しあげます。
引用元:https://takenoya-ryokan.co.jp/
新型コロナウイルスの全国的な感染拡大の状況を受け、2020年4月8日より2020年5月末日まで営業を自粛させていただくことにいたしました。
また、2020年6月以降についても、新規のご予約の受付を一旦停止させていただきます。
上の文章を見ても分かる通り、この旅館は、島根県でCOVID-19の感染者が初めて確認される直前に営業が休止されている。率直に申し上げて、この決断には敬意を評したい。
当時、島根県外から県内にお越しになる観光客が一向に減らないことについて、県知事から苦言があったばかりのことで、その流れを受けて営業中止が決まったものだと思われる。結局、その直後に松江市の飲食店を経由した感染者が相次いで報告されたことを考えても、竹野屋旅館の判断は正しかったとしか言いようがない。
大手企業系のホテルなどが未だに営業を続けている中、休業による損害を顧みず、県内で深刻化する前に休止に踏み切ったのは、称賛されるに十分相応しい。営業再開が明らかになった時点で、敬意代わりの宿泊予約をして、すぐにでも泊まりに行きたいと思っている。
休業期間が延長となっていた(2020/05/10追記)
上のリリースによれば、「ホテル一畑」および「ツインリーブスホテル出雲」の営業再開予定が6月1日以降に変更された模様。当初の予定よりも先延ばしとなっている。
現在のところ、新型コロナウイルスの新規感染事例は全体的に減少傾向にあり、引き続き厳戒態勢が必要な都道府県以外においては緊急事態宣言の解除が検討されている、という話も出ているところ。しかしながら、これら2つのホテルに泊まる方々は、島根県外からいらしているのが大半であろう。営業再開の判断はどうしても慎重に行われるはずである。
上述の竹野屋旅館についても同じことが言えるが(竹野屋旅館も6月30日まで休業期間が延長されている)、地元の顔と言える宿泊施設の営業再開にあたっては、万全を期せるようになった段階で行ってほしいものである。
休業期間が短縮され、5月18日より営業再開予定(2020/05/16追記)
休業期間の延長から一転、5月18日より両ホテルとも営業再開されることが、同月14日に発表された。一度決まったことが覆された形であり、発表と同じ日に緊急事態宣言が多くの県で解除されたことも考慮に入れてのことであろう。
ただし、ホテル内のレストランや売店等については、時短営業もしくは休業の継続が実施されていることに注意。特に、ホテル一畑のレストランは夕方の営業が当面休止となるので、食事は予め済ませるか、もしくは持ち込むしかないだろう。
いずれにしても、営業が再開されるからには、ホテル側には最大限の感染防止策をお願いしたいところだし、泊まる側にもできる限りのことはやっていただきたいと思っている。万が一、一人でも感染者を出してしまったとすれば、営業中止どころではなく、一気に倒産もしくは廃業にまで至ってしまう可能性も十分あるだろうから。
また、当記事ではこれまで触れていなかったが、「出雲ロイヤルホテル」のようにGW明けまで一時予約休止をしたり、「ホテルニューウェルシティ出雲」のように未だに宿泊予約を見合わせているところもある。そういったところを全て取り上げられるわけではないものの、同じくらいに敬意を表したいところだ。いつか近いうちに、挨拶代わりに一泊くらいはしていきたいものである(もちろん、その際にはできる限りのことをするつもりだ)。