昨今の鉄道網の利用低迷により、さらなる減便がなされる見込みです。
概要
- 2021年秋 ダイヤ見直しについて:JR西日本(7月28日発表)
JR西日本によれば、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う列車の利用状況などを踏まえ、10月2日(土)に運行ダイヤの変更を行うとのことです。今年の3月13日(土)に毎年恒例のダイヤ改正を行っているため、ダイヤの大規模な変更は本年においては2度目となります。
米子支社管内においては、合計で17本の列車の運転が新たに休止となるなど、大きな影響を受けることになります。
米子支社における改正の要点
- 今年3月改正分に続き、普通列車について多くの減便
- 山陰本線(鳥取〜米子間):上下あわせて8本(平日限定便1本を含む)
- 山陰本線(米子〜出雲市・西出雲間):上下あわせて4本
- 山陰本線(出雲市→大田市):現行の最終便1本
- 伯備線(米子→根雨):現行の最終便1本(平日限定)
- 因美線(鳥取→智頭):現行の最終便1本
- 境線(米子〜境港間):現行の最終便1本ずつ(上下とも)
- 上記改正に伴い、各線区において最終列車の発車時刻が大幅に繰り上げられる
- 鳥取〜米子間においては、列車の運行区間の変更および快速列車の停車駅増加も発生
- この変更により、平日限定で運行されている「快速とっとりライナー」(出雲市発鳥取行)は一切の快速運転を取りやめることに(おそらく「とっとりライナー」としての運転も廃止になる模様)
- 特急列車に関しては今回は影響なし
- 木次線、山口線においては今回は影響なし(山口線は益田駅構内を除き全線が広島支社の管轄ですが、念のため記載しています)
詳細について
詳しい情報はJR西日本が公開している以下の資料をご覧ください。
私見
昨今の新型コロナウイルスの流行により、鉄道の利用客の減少が続いていっているのはご存じかと思います。事態の収束の兆しも一向に見られないままで、乗客の減少にも歯止めがかかっていませんので、臨時の改定が行われるのもやむを得ないことかと思います。
ただ、JR西日本による資料をご覧になればお分かりの通り、運行休止の対象が3月の改正時よりも多くなっており、本数は現行よりもさらに少なくなるということです。特に、伯備線、境線、因美線については、3月改正の時点では普通列車の運転取り止めが発生していませんでしたので、利用低迷による影響の大きさというものを物語っています。
JR西日本も一企業ですし、慈善事業で列車を走らせているわけではありません。できることなら列車の本数が多いに越したことはありませんが、それでも乗客の特に少ない便を減らさなければいけないというのは、赤字額を膨張させないための苦渋の決断と言えるでしょう。
JR西日本そのものが行き倒れになってしまったら、列車の運行そのものが立ち行かなくなるのは想像に難くありません。今はただ事態を受け入れるしかなく、新型コロナウイルスの収束後に再度の増便が実施されることを願う他はないでしょう。
相次ぐ減便は本当に辛いですが、今回ばかりは致し方ありません。1日も早い事態の終結を祈るばかりです。