倉吉・鳥取と神戸・大阪・京都とを結ぶ特急列車「スーパーはくと」。この特急に先日乗車する機会があったので、簡単に感想等をまとめることとしたい。
「スーパーはくと」概要
京阪神と鳥取県の鳥取駅・倉吉駅とを結んでいる特急列車。ただし、山陰側の終着駅は鳥取駅止まりのものと倉吉駅まで行くものがある。また、スーパーまつかぜ号やスーパーおき号と違い、鳥取大学前駅には一切停車しない(例年2月下旬に運行される臨時特急「ビクトリーはくと」を除く)。
JR山陰本線、JR因美線、智頭急行線(第三セクター)、JR山陽本線、JR神戸線、JR京都線を経由している。使用車両は智頭急行所属のHOT7000系。
鳥取と大阪との所要時間は公称で2時間半(乗車する時間帯により若干前後する)。山間にありながらも高速運転の可能な智頭急行線の性能を十分に発揮するためにある特急と言っても、決して過言ではない(参考までに、JR播但線を経由する特急「はまかぜ」の所要時間は同区間で4時間程度かかる。また、並行するバス路線の所要時間がおよそ3時間なので、わずかに特急の方が早い)。
原則は5両での運行であるが、土日を中心に1両分(2号車と3号車の間、通称「増2号車」)が増結される場合がある。
車内設備
特筆すべき点を箇条書きで記すこととする。
- キャリーケース置き場がデッキに備え付けられている。
- 自由席、指定席ともに、窓際の席にはコンセント差込口が備えられている(どうやら、車両を改造した際に取り付けられたものらしい)。なかなか便利である。
- 車内で専用のフリーWi-Fiを利用可能。ただし、智頭急行線内など、山間を走っている際は繋がりにくい。
- 各車両にモニターが備え付けられており、列車の走行風景を映し出してくれる。結構斬新で見応えがある。
乗車してみての感想
山陽と山陰とを結ぶという点で同一の「特急やくも」と、ほぼ同じくらいの揺れが感じられるというのは、やはり気になるところだ。少なくとも智頭急行線内を走行中の間は、読書等は慎むべきであろう。それ以外は、普通の特急列車である印象だった。
それでも、乗換なしで関西へと行けるというのはやはり便利である。わざわざ高い新幹線に乗り換えるということもしなくて済む分、余計なことを考えなくて良い。姫路にも停車してくれるので、もちろん、この駅で新快速に乗り換えるということもやって良いだろう。
ただ、モバイル・ガジェット関係の設備(コンセント、フリーWi-Fi)があるというだけでも、「やくも」や新快速よりも便利であると言える。智頭急行の設備投資の賜物だろう。
私自身は鳥取から姫路までしか乗っていないけれども、そのまま大阪方面へと乗りたくなる気持ちも、十分分かるというもの。あるいは、大阪方面から倉吉の三朝温泉にアクセスする際にも、利用する価値はあるだろう。