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【乗車記】観光列車「あめつち」(出雲市→鳥取)

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出雲市駅に停車中の観光列車「あめつち」号

この記事では、鳥取駅と出雲市駅との間を往復運転している観光列車「あめつち」について簡単に書くこととする。

 

列車概要

観光列車「あめつち」号車内の様子

鳥取駅と出雲市駅との間を、土日月を中心に往復運転している観光列車。全席とも「グリーン車指定席」の扱いのため、そこそこの値段はする。

朝方に鳥取駅は下り列車が発車をし、出雲市駅で折り返し、下り列車となって発車する、というダイヤが設定されている。

 

車両について

車両は国鉄47系気動車を使用し、外装、内装ともに大幅なリノベーションが施されている。監修にあたった人として、出雲市出身の映画監督、錦織良成氏と、松江市出身でスタジオジブリ所属のアニメ美術監督、吉田昇氏の2名が紹介されている。

車内には山陰各地の特産物や意匠が装飾に用いられている他、車両の先頭(記事冒頭の写真参照)についている2種類のエンブレムも、出雲市にある吉川製作所という会社が製作している。

 

停車駅・所要時間

停車駅は鳥取、倉吉、米子、安来、松江、玉造温泉(上りのみ)、出雲市。その他にも、途中で徐行区間が設定されており、特急列車の追い抜きや列車の行き違い等による運転停車の発生する駅が存在する。

終点までの所要時間は、往路・復路ともに約4時間。もし乗り通すのであれば、それなりに時間の余裕が必要だ。

(参考)上りで運転停車する駅

直江駅、乃木駅、東松江駅、伯耆大山駅、御来屋駅、由良駅、松崎駅、泊駅、青谷駅。このうち、御来屋駅の駅舎は有形文化財として登録されていることで知られる。

 

車内の楽しみ

車内販売

観光列車「あめつち」号の車内販売メニュー(現在は変更されている可能性があります)

地元の特産品や地酒の他、「あめつち」でしか買えないグッズも置いてある。ホットコーヒーはオリジナルデザインの紙カップが使われている。

終着駅に到着する約30分前に営業は終わってしまうので、購入の際は余裕を持って、早めに行動すること。

その他、予約制ではあるが、お弁当等の販売も行っている。詳しくは冒頭で紹介した公式サイトをご覧ください。

 

「あめつちのテーマ」

運転停車中や徐行運転中などに耳にすることになる、軽快なジャズ調の音楽。これは、出雲市出身、松江市在住のシンガーソングライター、浜田真理子氏の作詞・作曲による、「あめつちのテーマ」なのだそうだ。

本人のメッセージによれば、「大人も子供もわくわくするような、一緒に歌いたくなるような歌」を目指したのだそうで、実際、歴史ロマンあふれる山陰路を旅したくなるような歌に仕上がっていると思う。

 

徐行区間

徐行区間のうちの1つ、玉造温泉駅と乃木駅との間、車窓から見える宍道湖の風景

-今回乗車した上り列車では、以下の区間において徐行運転が行われた。いずれも観光スポットであるため、カメラの準備は忘れずに。

  • 出雲市駅~直江駅(斐伊川の遊覧)
  • 玉造温泉駅~乃木駅(宍道湖の遊覧)
  • 大山口駅~名和駅(日本海と大山を同時に堪能)

 

乗車した感想

「あめつち」号乗車記念ボード

出雲から鳥取まで、「スーパーまつかぜ」を使わず、とりあえずのんびり行きたかったので乗ってみた。乗車した当日は良い天気に恵まれたということもあり、道中の景色も良く、おだやかな心持ちのまま終着駅まで行くことができた。

運転停車が複数回にわたって行われるのは観光列車の宿命だと思っているし、大して気にはならない。パンフレットを眺めながら、沿線に置いてどんな神話が伝えられているかを知りつつ、のんびりとした旅路を行く。まさに、山陰ならではの観光列車ではないかと思う。

そう言えば、車内では「おみくじ」の無料配布も行われていたのだが、これは運勢が書かれているのではなく、神話に登場する神様の名前、そして簡単なエピソードが紹介されているというもの。これも地元の特色の活かされたもので、なかなか乙である。

機会があれば、今度は鳥取から出雲へと行く下り列車に乗ってみたいと思う。果たしていつになることやら。

車内で配られた「おみくじ」の中身(一例)

 

余談

始発駅である鳥取駅には「あめつち」号を模した顔出し看板が設けられており、自由に撮影することができる。

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