来月1日より、「ばたでん」のダイヤが大きく変わります。
概要
上記リリースの通り、2021年10月1日(金曜日)より、一畑電車の全線においてダイヤ改正が実施されます。前回の改正は平成29年(2017年)4月1日(土曜日)でしたので、ちょうど4年半ぶりの変更となります。
今回の改正により、列車の運行本数が若干増となる一方で、最終列車の繰上げが実施されるなど、現在の利用状況に応じた変更が行われる予定となっております。
新しい時刻表は、上記リリースより手に入る他、一畑電車の主要駅においても配布されています。
改正の要点
詳細は既に公開されている時刻表を確認していただくとして、特筆すべき変更点を簡単に述べることとします。
平日
- 総運行本数は現行の98本から102本へと、若干増の見込みとなっています。
- 早朝に運行される「スーパーライナー」の電鉄出雲市の出発時刻が7時15分となり、現行ダイヤより2分早まります。その他、途中停車駅の発着時刻も変更となります(停車駅そのものには変更はありません)。
- 「スーパーライナー」の終点「松江しんじ湖温泉」の到着時刻に変更はありません。したがって、総所要時間が2分延びて約45分となる模様です。
- 夕方の急行列車(松江しんじ湖温泉発)は逆に18時19分発車と遅くなりました(総所要時間は約45分と若干短くなりました)。その代わり、同駅において17時51分発の普通列車が設定される予定です。すなわち、当該の急行については現行とはパターンが入れ替わります。
- 夕方の急行列車(川跡発、出雲大社前行)について、浜山公園北口にも停車するようになる見込みです。
- 電鉄出雲市駅を21時23分に発車する普通列車は、同駅最終列車と同じく雲州平田止まりとなっています。
土休日
- 総運行本数は、現行の85本から94本に増える予定です。
- 松江しんじ湖温泉と出雲大社前の直通便について、急行は廃止となる予定です(普通列車は存続します)。
- 電鉄出雲市と出雲大社前を結ぶ直通の特急列車が、現行の1往復(2本)から4往復半(9本)に増加となります。
- 上記特急列車は約2時間おきに運行される予定です(停車駅に変更はありません)。
- 最終列車の繰上げ幅が最大で約55分となるなど、平日よりも大幅な変更が予定されています。
【特記】駅業務の変更予定事項
松江しんじ湖温泉駅について(実施開始済み)
9月16日(木)より、松江しんじ湖温泉駅において駅員が基本1名体制となり、売店の店員も改札業務に携わるようになっています。
一部駅の終日無人化(10月1日より)
ダイヤ改正と同じ10月1日より、上記リリースにある3駅について、早朝時間帯の係員の駐在はなくなり、終日無人化が実施されることとなります。
ただし、大津町駅については、毎週水曜日(祝日の場合は翌平日)にて窓口業務が行われ、回数券や定期券の販売業務が実施されるとのことです。
私感
今回も思うところがたくさんあるのですが、簡単に述べるにとどめることとします。
- 平日の夕方を中心に運行間隔が短くなったことにより、利便性は少々高まったと思います。このことにより、少しでも利用の機運が高まると良いですね。
- 土休日においては出雲市内の特急が大幅に増えたことで、大社にも行きやすくなったと思います。また、出雲大社方面発着のバスにおける密集、およびバス便の供給不足を防ぐことが期待できます。ただ、これまでが大社方面に行くには少々辛いダイヤではありましたし、今回の導入でどれほど利用が増えていくかが見ものではあるでしょう。
- 最終列車が平日、土休日とも繰り上げになるのは、移動自粛が求められている今の世の中、致し方ないことではあります。いつかまた需要が復活して、再び運行が行われるようになることを祈るしかありません。
- 駅業務に携わる人員が削減されているというのは、コロナ禍における感染拡大防止という観点からすると良いことではあります。一方、少子高齢化かつ人材難という面では、世知辛さを感じさせるものです。それでも、松江しんじ湖温泉駅だけはどうにかならなかったんでしょうかね……。主要駅という立場もありますし、売店の方には売店業務に集中していただく方が良いと思うのです。
最後になりましたが、一畑電車が今後も無事に運行を続けられるよう、心からお祈り申し上げます。
【続報】翌年10月も改正実施
当該の改正が実施されてから1年後の2022年10月に、ダイヤ改正が再度実施されました(平日のみ)。詳しくは以下の記事からどうぞ。