今年3月に行われたJRのダイヤ改正において、鳴り物入りで導入された「通勤特急らくラクはりま」に、先日とうとう乗車できたので、このことについてまとめることとしたい(今回の乗車は下り、大阪駅から姫路駅まで)。
列車概要
平日において、姫路駅から大阪駅までの間を一往復する。停車駅は、新快速の停車駅のうち芦屋駅と尼崎駅を除いたもの。所要時間は新快速と同じく約1時間。
原則として6両編成で運行される。普通車自由席は2号車と3号車、グリーン車指定席は1号車の一部、その他は普通車指定席である。「B特急」に属するため、特急料金はわずかながら安い。
おそらくは、新快速の「Aシート」と同じく、座席に確実に座りたいという方向けの列車であろう。
車内の様子
車内は普通の特急列車の様相であり、JR西日本の形式としてはよくあるもの。やくも号(国鉄381系電車)よりは快適かな、という程度で、あまり目新しさは見受けられない。
なお、使用車両が特急くろしお号と同じであるためか、津波に関する注意喚起文書が座席の網ポケットに一枚ずつ入っていたのが印象深い。
乗車状況
今回、6号車の指定席に乗車したのだが、金曜の夜にもかかわらず、 はっきり言って、大阪駅を発車した時点でガラガラであった。もちろん、三ノ宮駅などで乗車してくる客も全然見られなかった。終点の姫路駅まで快適ではあったものの、これから先が思いやられる(それとも、通勤特急ってだいたいこんな感じなのだろうか)。
自由席の状況は分からないけれども、おそらく同じような状況だったのでは、と勘ぐってしまう。
乗車した感想
上記のように、空席が目立っていて乗車率も芳しくないという有様だ(少なくとも指定席に限って言えば)。おそらく「特急」という形に拘りすぎたがばかりにこのような状況を招いてしまっているのではないか。
そもそも、わざわざ289系を転用してJR神戸線を走らせるくらいなら、新快速のAシート車を増やすほうがマシなのでは、と実感してしまった。安価かつ便利なAシートの乗車率はそこそこ良く、それなりに快適であるから、そちらの方に乗客が流れていってしまうのも、無理のない話である。
今後どのように集客してゆくか、そもそもこの「らくラクはりま」自体の運行がどうなってゆくかも含めて、注目していきたいところである。
追記(2019/09/01)
8月に再度「らくラクはりま」に乗車したのだが、その結果は……。