この記事では、松屋が2024年7月16日より予定している価格改定について簡単にまとめるとともに、所見も簡単に述べています。
販促ポスターの謳い文句「いつでも牛めし並400円」が、「いつでも」ではなくなりましたね。世知辛い世の中です。
概要
2024年7月12日付の「松屋フーズ」公式リリース(上記)によれば、7月16日15時より以下の改定を行うということだそうです。
- 牛めしを含む一部商品の価格改定
- 関東の1都6県において深夜割増料金(7%程度)が導入される(一部店舗を除く)
以下、詳細についてまとめていきます。
商品の価格改定
今年4月に続き、今年2度目の大規模な価格改定となっております。すでに上で述べた通り、7月16日(火)15時以降の適用となっています。
改定前後の比較
以下は発表資料に基づくもの(一例)で、記載されていない商品についても価格改定の対象となる可能性があります。なお、価格はすべて税込です。
商品名 | 4月改定前 | 4月改定後 | 7月改定後 |
---|---|---|---|
牛めし(並盛) | 400円 | 400円 | 430円(+30円) |
ネギたっぷり 旨辛ネギたま牛めし(並盛) | 580円 | 580円 | 630円(+50円) |
鬼おろしポン酢牛めし(並盛) | 550円 | 550円 | 530円(-20円) |
牛めしランチ(並盛) | 500円 | 500円 | 530円(+30円) |
牛焼肉定食 | 690円 | 790円(+100円) | 840円(+50円) |
カルビ焼肉定食 | 730円 | 830円(+100円) | 880円(+50円) |
豚カルビ焼肉定食 | 650円 | 650円 | 690円(+40円) |
玉子かけごはん | 290円 | 290円 | 330円(+40円) |
ソーセージエッグ定食 | 450円 | 450円 | 490円(+40円) |
焼鮭朝定食 | 630円 | 630円 | 680円(+50円) |
【参考】過去の価格改定関連リリース(2023年)
- 朝定食価格改定のご案内|松屋フーズ(2023年3月15日以降)
- 牛めし価格改定のご案内|松屋フーズ (2023年3月21日以降)
- 価格改定のご案内|松屋フーズ (2023年9月19日以降)
- 豚バラカルビ復活祭<前編>「豚カルビ焼肉定食」「ネギ塩豚カルビ丼」発売|松屋フーズ(2023年10月3日以降)
所見
今年の春先に「すき家」において牛丼の価格改定が実施されたことが大きな話題となりました。「吉野家」についても既に価格改定が実施されており、いずれも現在は並盛が430円前後となっています。
当初、松屋はそれをあざ笑うかのごとく「いつでも牛めし並400円」という謳い文句を掲げていましたが、松屋もとうとう400円では持ちこたえられなくなったようで、これで大手3チェーンの牛丼(牛めし)の値段が再び並び合うことになりました。もっとも、全般的な物価上昇の流れが続いている中、いずれこうなることは分かっていただけに、「なんだかなあ」と言いたくもなります(苦笑)。
ただ、牛めしや朝食メニューの上昇額は割と抑えめになっている一方、焼肉メニューの上昇ぶりは半端ないところです。特に牛焼肉・カルビ焼肉については、今年2度目の価格改定となっています。急速な円安傾向にともない、海外産の牛肉、豚肉が高価格化が続いていることが主な要因でしょうか。
一方で、「鬼おろしポン酢牛めし」については価格が20円減少となりました。ただし、30円上昇して50円減少し、その差額分が反映されたといった方が正確と思われます。各焼肉定食について、今年4月中旬(価格改定してからおよそ1週間後)より価格据え置きで「鬼おろし」が付くようになったのと同様の措置と思われます。大根おろし等が手に入りやすくなっているのでしょうか。
最後に、同じく松屋の柱である「カレー」および「ハンバーグ」メニューについては、今回は価格改定の情報が載っておりません。これらについては、メニュー変更時に便乗して価格を上げているものと思われます(特に「カレー」については同じく7月16日よりメニュー変更の予定がすでに告知されていますね)。こちらについても、引き続き注目していきたいところです。
【追記】その他の価格改定商品(一例)
上記の発表資料に明記のなかった商品についても、7月16日以降、以下の通り価格改定が実施されておりました。サイドメニューも値上げが目立つとともに、焼肉定食のダブルサイズやランチセットも高額になっております。
なお、各種焼肉丼(ビビン丼、キムカル丼、ネギ塩豚カルビ丼)については価格の変更はありませんでした。また、一部終売した商品・セットメニューがあります(ネギ塩牛焼肉丼など)。
商品名 | 7月改定前 | 7月改定後 |
---|---|---|
牛焼肉定食(ダブル) | 1,190円 | 1,290円(+100円) |
カルビ焼肉定食(ダブル) | 1,230円 | 1,330円(+100円) |
豚カルビ焼肉定食(ダブル) | 1,050円 | 1,140円(+90円) |
“炙り”焼鮭定食 | 730円 | 780円(+50円) |
キムチ牛めし(並盛) | 530円 | 550円(+20円) |
チーズ牛めし(並盛) | 590円 | 630円(+40円) |
ネギねぎ牛めし(並盛) | 550円 | 580円(+30円) |
ネギとろろ牛めし(並盛) | 630円 | 660円(+30円) |
ネギたま牛めしランチセット(並盛) | 630円 | 730円(+100円) |
鬼おろしポン酢牛めしランチセット(並盛) | 600円 | 630円(+30円) |
キムチ牛めしランチセット(並盛) | 550円 | 630円(+80円) |
生野菜サラダ | 140円 | 150円(+10円) |
生玉子 / 半熟玉子 | 80円 | 90円(+10円) |
生野菜サラダ生玉子(半熟玉子)セット | 190円 | 210円(+20円) |
豚汁 | 210円 | 240円(+30円) |
みそ汁(単品) | 60円 | 80円(+20円) |
ライス(単品・並盛) | 160円 | 200円(+40円) |
深夜割増料金の導入
一部店舗では、7月16日以降、22時から翌5時までの注文において、各商品の金額に、深夜割増料金として7%前後が加算されるということだそうです。
対象店舗
関東の1都6県(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県)の松屋・松のや(「マイカリー食堂 併設店」を含む)という旨が記載されています。
ただし、以下の項に記載されている店舗は深夜割増料金の対象外です。
価格改定対象外の店舗
- 関東1都6県外の店舗
- 高速PA店舗
- 成田空港第3ターミナル店
- サテライト東中野2丁目店
- 松弁KITCHEN(西武柳沢店・中河原店)
- 松のや鶴見東口店(すし松併設店)
- マイカリー食堂 専門店(三鷹店・上野店・板橋本町店・高田馬場店)
所見
こちらについては「すき家」がすでに全国的に導入している内容で、松屋もすでに一部店舗で実施されているものでした。そのため、今更驚くほどのものではありません。
- すき家、3日から業界初の深夜料金導入 安定営業の持続目的 ライバルの追随は? – 産経ニュース(2024年4月3日付)
- 松屋の一部店舗で深夜料金スタート、午後10時から合計金額に7~10%分加算 : 読売新聞(2024年5月17日付)
むしろ、「ガスト」や「サイゼリヤ」などの主要レストランチェーン店ではずっと前から導入されているものだっただけに、牛丼業界ではようやくといったところでしょうか。
深夜営業については、それ以外よりも人件費が高額になるばかりか、光熱費等のランニングコストも加えて考えると赤字になったとしても決しておかしな話ではありません(だからこそ、例えば「すかいらーく」運営のレストランは0時以降の営業が順次終了していっているわけですね)。
こちらの改定は、本当に致し方ないと言う他はありません。今は「松屋」「松のや」においては関東一帯のみですが、今後は、関西、中京をはじめ、全国的な流れになっていくでしょう。
終わりに
価格改定については年に数度話が上がるようになり、いずれはまとまった話がしたかったということもあり、今回の改定を機に記事を出すことにいたしました。
急速な円安や人件費高騰を始めとする物価高の流れは止められようもありませんが、それでも企業努力で何とか価格を抑えてもらっている部分もあると思います。
少し松屋フーズを利用しづらくなるところではありますが、自分のできる限り利用し続けていきたいものです。
関連商品
「松屋フーズ」の過去記事
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