乗って残そう、芸備線。
概要
広島駅と新見駅(岡山県北)とを結んでいる芸備線の中のうち、備後落合駅と新見駅の間において、4月4日から7月31日までの期間中、上り下りともに実質2本ずつ(延べ5本)増便されることを、昨日付のリリースでJR西日本が発表した。地元自治体の要望に応えた形になっている。
増便される列車は、東城と新見の間で1往復分(土日祝の運休分)、備後落合と新見との間で1往復分となっている。ただし、備後落合方面については、従来東城駅止まりだった列車を備後落合まで延長運転する形をとっている。その代わりに東城止まりの列車を1本増やす、ということだ。この増便の影響で、東城始発の上り列車の発車時刻を遅くする措置がとられている(1本のみ)。
なお、今回増便される列車はいずれも1両での運行となり、増結の予定は現在のところ見受けられない。また、8月以降の増便計画についても、現在のところ未定とのことだそうだ。
所感
かねてから本数の少ないところであった当該区間、今回の増便により少しでも状況が好転してくれれば良いが、どうなることやら。
運行も極端に少ないまま赤字を叩き出しているだけでは、いずれ三江線のような末路になるのは目に見えている。それだけに、この増便によって存続の機運が高まってほしいと思っている(廃線の話が実際に表に出ているわけではないが)。
ちなみに、私自身は芸備線については塩町から広島まで((言うまでもないが、塩町と三次の間は福塩線の直通便である。))のみ乗車経験があり、もちろん今回増便の対象となった区間は全く乗ったことがないので、今回の増便発表を機に計画を立ててみることとしたい。
東城~備後落合間、列車脱線事故により運行休止(2020/03/31追記)
芸備線の東城~備後八幡間で3月9日に脱線事故が起きた関係で、現在もなお東城から備後落合までの間で運転が見合わされている状況だ。完全に復旧するまでの間、見合わせ区間においてはジャンボタクシー等による代行輸送が実施されているという。
代行輸送に関しては、上記の増便が反映される形となる、という発表が公式リリースから出されている。
不通区間は4月24日に運転再開(2020/05/03追記)
その後、4月20日付でJR西日本より「4月23日で復旧工事は終了、運転再開は4月24日になる見通し」との発表があり、その通りに運転が再開された模様。
事故当初の報道発表を見ればお分かりの通り、当初は運転再開が5月上旬になるとの予測を示していた。それなのに実際はもっと早くに再開できる予定ということなのだから、素直に喜びたい。
こうなったのは、工事が予定よりもかなり順調に進捗し、完了が前倒しになる可能性が強まったからだろう。復旧作業の関係者の皆様には、先の西日本豪雨の被災の件についてもだが、本当にいくら感謝してもしたりない。
そして、新型コロナウィルス(COVID-19)の騒ぎが落ち着き、安全が確認され次第、復旧区間には一度乗車してみたいと思っている。
改めまして、「芸備線、おかえりなさい」!