この記事は、2008年に「急行きたぐに」に乗車したときのことを簡単に振り返ったものです。
「きたぐに号」概要
「きたぐに」号は、かつて大阪駅と新潟駅との間を走っていた、夜行の急行列車です。ただし、新潟駅行きの新津駅から新潟駅の区間においてのみ「快速」として運転されていました。
種別こそ「急行」でありながら、寝台用の車両をつなげている稀有な列車として知られていました。もちろん、普通の自由席や指定席もございました。
1968年に運行開始され、およそ半世紀以上にわたって大阪と北陸各都市を結んできました。しかし、2012年3月のダイヤ改正をもって定期運行が終了しております(その後、臨時列車も2013年初頭を最後に運行していない模様です)。
乗車の経緯
乗車した当時に交流のあった知り合いの方と新潟で会うことになり、せっかくということで乗車することとなりました。その際、車内の様子を色々と見たいと思い、往路はB寝台、復路はA寝台にしました。
寝台車両に乗るのはこれが初めてだったということもあって、その時の気持ちの高ぶりと言ったら、今でもはっきりと覚えています。当時は既に寝台列車の終末期とも言え、本当にいつなくなってもおかしくなかったということもあって、ふと舞い込んできた機会を逃さなかった形になりました。
ギャラリー
貴重な資料である寝台席の様子だけでも、ご覧いただきたいと思います。歴史の一端を感じてくだされば幸いです。
A寝台の様子
B寝台の様子
感想・私見
列車で寝ながらにして目的地にたどり着く、という経験は何事にも代えがたいものです。 それに、寝台列車がおよそ半世紀にわたって運転され続けてきたという事実は、日本において大きな歴史の1ページになり得ます。そういった意味で、貴重な資料として、 今回記事を公開することとしました。
一方で、セキュリティが万全でないし、どうしても「カプセルホテル」感は拭えなかったように感じます。「サンライズ号」以外の定期寝台列車が消滅してしまったのも、頷ける話です。
現在は「トワイライトエクスプレス瑞風」や「四季島」などの豪華寝台列車ばかりが新造されています。もはや「夜行寝台列車」は金持ちの道楽のみとなってしまうのでしょうか。
いずれにせよ、今後の動向が注目されます。