訪れた感想など
先日、島根県安来市の民営美術館「足立美術館」に足を運んでまいりました。こちらは、日本国内有数の日本庭園が見られることでも知られており、アメリカの日本庭園専門誌において長らく日本一の座を維持し続けているほどです。
私自身、足立美術館の庭園が有名だったのはよく知っていても、長い間行くことができずにおりました。そこで今回ようやく立ち入ることができましたが、それまでに行かなかったことを後悔することになった次第でございます。
公式サイトに掲載されている説明をご覧いただければお分かりの通り、館内の庭園には様々な意匠が施されています。一度見るだけでも美しさに魅了されますし、丁寧に手入れされているのもよく伝わってきます。また、季節の移り変わりにおいて変わるもの、変わらないものの両方を味わえそうで、何度でも再訪したくなりますね。美術館に行くまでには結構な道のりにはなりますが、その分だけの価値はあると断言できます。
館内の施設はショップやレストランなどもあって充実しておりますので、少なくとも半日程度は余裕で過ごせます。さらに、周辺では「さぎの湯温泉」とも呼ばれる温泉街が形成されていますので、泊りがけで温泉巡りをするのも悪くはないでしょう。
ともあれ、いずれ近いうちに、また行ってみたいところではあります。
足立美術館について
島根県安来市にある「足立美術館」は、美しい日本庭園と近代日本画の名作を楽しめる美術館です。1970年、地元出身の実業家・足立全康(あだち ぜんこう)氏が「郷土に恩返しをしたい」という思いから創設しました。彼は特に日本画家・横山大観(よこやま たいかん)の作品を愛し、多数の作品を収集しました。現在では、横山大観をはじめ、竹内栖鳳(たけうち せいほう)、川合玉堂(かわい ぎょくどう)、上村松園(うえむら しょうえん)などの作品が展示されています。
足立美術館の最大の魅力は、約5万坪(約16万5千平方メートル)にも及ぶ広大な日本庭園です。この庭園は、アメリカの日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』によるランキングで、2003年から22年連続で日本一に選ばれています。庭園は「枯山水庭(かれさんすいてい)」「苔庭(こけにわ)」「白砂青松庭(はくさせいしょうてい)」など、趣の異なる複数のエリアに分かれており、四季折々の美しさを楽しむことができます。
特に「枯山水庭」は、白砂や石、苔を用いて水の流れや山の風景を表現した庭園で、背後の山々を借景として取り入れることで、より奥行きのある景観を作り出しています。また、「白砂青松庭」は、横山大観の名作『白沙青松』をイメージして作られた庭園で、白砂と松のコントラストが印象的です。
館内から庭園を眺める際には、窓枠を額縁に見立てて庭園を一幅の絵画のように鑑賞する「生の額絵(いきのがくえ)」や、床の間の掛軸のように庭園を楽しむ「生の掛軸(いきのかけじく)」といった工夫が施されています。これにより、訪れる人々はまるで絵画の中にいるかのような感覚を味わうことができます。
足立美術館は、JR安来駅から無料のシャトルバスで約20分の距離にあり、車の場合は山陰自動車道・安来ICから約10分でアクセスできます。館内にはカフェやミュージアムショップも併設されており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。また、年中無休で開館しており、季節ごとに展示替えが行われるため、何度訪れても新たな発見があります。
初めて足立美術館を訪れる方は、まずは庭園の美しさに触れ、その後に日本画の名作を鑑賞することで、より深く日本の美に親しむことができるでしょう。四季折々の風景とともに、日本の伝統美を堪能できる足立美術館は、訪れる価値のあるスポットです。
足立美術館の施設情報
公式情報
島根県安来市の美術館「足立美術館」に関する詳しい情報は以下からどうぞ。
周辺地図(Google Map)
「足立美術館」周辺の様子は以下よりご教示いただけますと幸いです。